「秘密」シリーズの完結編として発売された『ライザのアトリエ3』に、多くの追加要素を加えた『ライザのアトリエ3 ~終わりの錬金術士と秘密の鍵~ DX』。このDX版は果たして「面白い」のでしょうか、それとも「つまらない」のでしょうか。
結論から言うと、このDX版は「シリーズ未プレイの人」にとっては間違いなく面白い、決定版と呼べる内容です。しかし、「通常版をすでにプレイ済みの人」にとっては、追加要素は魅力的ながらも、販売方針や仕様(セーブデータ引き継ぎ無し)のせいで、素直に「つまらない・おすすめしない」と感じる可能性のある作品となっています。
その理由は、DLC全収録やシステムの抜本的な快適化といった大きなメリットがある一方で、通常版購入者への配慮の欠如や、最初からプレイし直しを強いる仕様、新たなバグ報告などが不満点として噴出しているからです。
この記事では、『ライザのアトリエ3 DX』がどのようなゲームなのか、そして実際にプレイした人々の「面白い」「つまらない」という両方の感想・レビューをまとめ、本作がどんな人におすすめなのかを詳しくご紹介します。
『ライザのアトリエ3 DX』とは?
『ライザのアトリエ3 DX』は、『ライザのアトリエ3 ~終わりの錬金術士と秘密の鍵~』の本編に、多数の新規要素と、これまでに配信された追加コンテンツ(DLC)をすべて収録した、まさに「秘密」シリーズの決定版と言えるパッケージです。
物語は『ライザのアトリエ2』から約1年後。成長したライザと仲間たちが織りなす、最後の夏の冒険が描かれます。DX版では、この壮大な物語をさらに深く楽しむための要素がふんだんに盛り込まれました。
DX版の主な追加要素は以下の通りです。
- 新規プレイアブルキャラクター3名人気の高かったクリフォード、セリ、キロの3名が、新たに操作可能なキャラクターとして冒険に加わります。
- 新規追加ストーリー「クリフォード&セリ」『ライザ2』の後の二人を描く後日譚的なストーリーが追加されました。セリを操作しての探索や、新規マップも楽しめます。
- システム面の大幅な快適化自動で素材を集めてくれる「風獣」の追加や、「フリーバトル」モード、カゴ・コンテナの上限解放、霊獣の操作性改善など、遊びやすさが格段に向上しています。
- 過去のDLCをすべて収録オリジナル版で配信された、水着や極東の旅人といった人気衣装、追加レシピ、追加マップ、BGMなどがすべて含まれています。
これらの要素により、オリジナル版をさらに遊びやすく、より豪華な内容で楽しめるようになっています。
面白い派の意見:シリーズ最高峰の快適性とボリューム
『ライザのアトリエ3 DX』を「面白い」と評価する人々は、特にシステム面の大幅な改善による快適性と、DLC全部入りのお得感を絶賛しています。
「秘密」シリーズの集大成として、探索、戦闘、錬金のすべてがブラッシュアップされており、特に素材集めのストレスが大幅に軽減された点は、これから始める人にとって非常に大きな魅力となっています。
具体的に評価されているポイントは以下の通りです。
- 素材採取が劇的に快適に従来は一つ一つ立ち止まって行っていた採取動作が大幅にスピードアップし、走りながら素材を回収できるようになりました。さらに新要素「風獣」が自動で周囲の素材を集めてくれるため、探索のテンポが格段に良化しています。
- シリーズ最高傑作の探索体験広大なオープンフィールドを、移動速度の上昇、騎乗、飛行といった多彩なアクションで駆け回る爽快感は、シリーズ随一との声が上がっています。ロード時間も(アップデートで)修正され、マップ間の移動がほぼ一瞬で完了する点も高く評価されています。
- 洗練された戦闘と錬金戦闘は『ライザ2』から続くスピーディーなATBバトルが好評で、爽快感があります。また、シリーズの核である錬金術も、「高品質」「低品質」といった一括投入機能が便利で、初心者でも学びやすく、上級者は微調整も楽しめるバランスに仕上がっています。
- 圧倒的なコストパフォーマンス水着衣装をはじめとする大量のDLCが最初からすべて含まれているため、これからライザ3部作を補完したい人にとっては、まさにベストなタイミングの決定版パッケージと言えるでしょう。
このように、ゲームプレイの快適性やボリューム感を重視するプレイヤーからは、非常にポジティブな感想が寄せられています。
つまらない派の意見:DX商法と引き継ぎ無しの仕様
一方で、『ライザのアトリエ3 DX』を「つまらない」あるいは「おすすめしない」と評価する声も少なくありません。ただし、その不満はゲーム内容そのものではなく、販売方針(DX商法)と、既存プレイヤーへの配慮を欠いた仕様に集中しています。
特に、オリジナル版を発売日に購入した熱心なファンほど、今回のDX版の登場を「裏切り」と感じており、強い反発を招いている状況です。
具体的な不満点としては、以下のような点が挙げられています。
- セーブデータの引き継ぎが一切不可能DX版で追加された「クリフォード&セリ」の新規ストーリーや、新プレイアブルキャラクターを試すためには、またゲームを最初からプレイし直す必要があります。オリジナル版のデータを引き継げないため、数十時間をかけたプレイが無駄に感じられる、という不満が最大の問題点です。
- 既存プレイヤーを軽視した販売方針オリジナル版を購入したプレイヤーに対する安価なアップグレードパスなどが用意されておらず、ほぼ同じ内容のゲームを再びフルプライスに近い価格で買わなければならないことに、強い不満が噴出しています。「ファンだからこそ買ったのに、人間扱いされていない」といった厳しい意見も見られました。
- DX版特有のバグやパフォーマンス問題DX版になったことで、カメラのズームが戻ってしまうといった新たなバグが報告されています。また、推奨スペックがオリジナル版よりも引き上げられており、環境によってはカクつきやクラッシュが発生するなど、動作が不安定になったという指摘もあります。
このように、ゲームシステムが快適になった反面、ファンであればあるほど納得しがたい仕様や販売方針が、低評価の主な原因となっています。
まとめ:『ライザのアトリエ3 DX』はどんな人におすすめ?
『ライザのアトリエ3 DX』は、「秘密」シリーズ未経験者や、ライザ3をまだプレイしていない人には強くおすすめできる、非常に快適で豪華な決定版です。しかし、オリジナル版をすでにクリアした人には、手放しでおすすめしにくい作品と言えるでしょう。
あなたの状況に合わせて、購入を検討するのが賢明です。
こんな人におすすめします:
- 「秘密」シリーズ(ライザ)を一度もプレイしたことがない方。
- 『ライザのアトリエ3』を買い逃していて、DLC全部入りの完全版で遊びたい方。
- 素材集めや移動の快適性を何よりも重視する方。
こんな人にはおすすめしません:
- 『ライザのアトリエ3』のオリジナル版を既にクリア(あるいはやり込み)している方。
- 追加ストーリーのためだけに、もう一度最初からプレイするのが苦痛な方。
- メーカーの「DX商法」(完全版の追加販売)に強い不満を感じる方。
- PCのスペックにあまり余裕がなく、動作の安定性を心配される方。
未プレイの方にとっては、ライザたちの最後の冒険を最高の環境で体験できる素晴らしいパッケージとなっています。ご自身のプレイスタイルや、オリジナル版のプレイ状況と照らし合わせて、検討してみてください。
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