核戦争後の荒廃した世界を舞台に、生存をかけた戦いを描くサバイバルゲーム『MISERY』。プレイヤーは民間軍事会社の一員として、危険な「ゾーン」を探索し、物資を集め、拠点を拡張していくことになります。一度は著作権問題でストアから姿を消したものの、多くのファンの熱望に応えてSteamに帰還した本作。その経緯も含めて大きな話題を呼んでいます。
「S.T.A.L.K.E.R.」シリーズを彷彿とさせる重厚な雰囲気と、マルチプレイでの協力要素を兼ね備えた本作は、果たして「面白い」のでしょうか、それとも「つまらない」のでしょうか?実際にプレイしたユーザーの熱いレビューや海外の反応を元に、その魅力と現状の課題を徹底的に分析します。終末世界でのサバイバルに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
【ゲーム概要】過酷な「ゾーン」での探索と拠点づくり
本作の舞台は、核戦争によって荒廃したザスラヴィエ共和国。プレイヤーは立入禁止区域「ゾーン」に潜入し、アノマリー(異常現象)やミュータント、敵対的な生存者と戦いながら、生き残るために必要な物資をかき集めます。ゲームサイクルとしては、「ゾーンでの探索(レイド)」と「バンカー(拠点)での生活・クラフト」を繰り返すのが基本です。
特徴的なのは、探索だけでなく拠点運営の要素も充実している点です。集めたガラクタで家具を作って殺風景なバンカーを飾ったり、作物を育てて料理をしたりと、生活感を味わえるシステムが用意されています。また、正気度(SAN値)の概念もあり、過度なストレスを受けると幻聴や幻覚に襲われるなど、ホラー要素も含んだ緊張感のあるサバイバル体験が待っています。
- 毎回地形が変わる自動生成マップでの探索
- 空腹、渇き、放射能、そして狂気と戦うサバイバル要素
- 最大の特徴であるマルチプレイによる協力プレイが可能
【面白い点】仲間との協力と中毒性のあるゲームループ
多くのユーザーが絶賛しているのは、「仲間と一緒にこの過酷な世界を冒険できる」という体験そのものです。有名な「S.T.A.L.K.E.R.」シリーズのファンが長年夢見ていたマルチプレイ要素が、本作では実現されています。一人では恐怖でしかない暗い廃墟も、友人と一緒なら心強い冒険の場に変わります。「俺たちと仲間たち(Me and the boys)」で楽しむには最高のポストアポカリプス体験だと評されています。
また、ゲームの核となる「探索→収集→強化」のループ自体も非常に中毒性が高いと評判です。
- ソビエト時代の集合住宅や荒廃した景色が醸し出す、唯一無二の陰鬱な雰囲気
- 物資を持ち帰り、少しずつ拠点が快適になっていく達成感
- 「S.T.A.L.K.E.R.」のような雰囲気でありながら、独自の建築・クラフト要素がある
特に、個人開発(または少人数開発)でありながら、大手スタジオが嫉妬するほどの面白さを生み出しているという称賛の声が多く寄せられていました。
【復活の経緯】ファンの熱意と開発者への応援
本作を語る上で避けて通れないのが、一度ストアから削除され、再び戻ってきたという経緯です。多くのレビューで触れられている通り、大手スタジオ(GSC Game Worldなど)からの権利侵害の申し立て(DMCA)を受けたようですが、ファンたちはこれを「脅威を感じたからこその妨害」と捉え、逆に『MISERY』を応援する動きが加速しました。
「おかえりMISERY」「たった一人の開発者が作った傑作に対する嫉妬だ」といった、開発者を擁護し応援するレビューが数多く見受けられます。不当な圧力に屈せず復活した本作を購入することは、ある種の意思表示にもなっているようです。
- 一度は削除されたが、ファンの支持を受けてSteamに復活
- 「S.T.A.L.K.E.R.」クローンとしての完成度の高さが逆説的に証明された
- 開発者の情熱と、それを支えるコミュニティの熱量が高い
【課題と注意点】最適化不足と敵AIの挙動
一方で、ゲームとしての完成度にはまだ粗があることも否定できません。特に指摘されているのが「最適化不足」と「敵AIの賢さ」です。長時間プレイしているとゲームが重くなり、パワーポイントのスライドショーのようになってしまうという報告があります。マルチプレイで人数が増えるとラグが発生しやすく、定期的にサーバーを再起動する必要があるなど、快適に遊ぶには工夫が必要な場面もあるようです。
また、敵のバリエーションが少なく、AIの挙動が単純である点も課題として挙げられています。
- 敵が障害物に引っかかったり、一直線に突っ込んでくるだけで戦略性がない
- バグが多く、進行に支障が出ることもある(それでも遊びたくなる魅力があるが)
- コンテンツ量がまだ少なく、今後のアップデート待ちの部分がある
しかし、多くのユーザーは「個人開発だから仕方ない」「これからの改善に期待できる」と好意的に受け止めており、バグすらも笑い飛ばして楽しんでいる様子が伺えます。
まとめ:粗削りだが、仲間と遊ぶには最高のサバイバルゲーム
総評として、『MISERY』は現時点では技術的な問題を抱えつつも、それを補って余りある魅力を持った「面白い」作品と言えます。特に、友人たちとボイスチャットを繋ぎながら、陰鬱で危険なゾーンを探索する体験は他では味わえません。ポストアポカリプスの世界観が好きで、バグや未完成な部分も含めて楽しめる寛容さがあるなら、間違いなく買いの一本です。
このゲームは、開発者の情熱とファンの愛によって支えられています。もし興味を持ったなら、ぜひこのサバイバルに参加して、ザスラヴィエ共和国の謎に挑んでみてください。ただし、探索に出かけるときはガイガーカウンターと、信頼できる仲間を忘れずに。
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