人気の都市建設シミュレーション「Anno」シリーズ最新作、『Anno 117: Pax Romana』が大きな注目を集めています。今回は待望の古代ローマ帝国が舞台ということで、期待に胸を膨らませているファンも多いことでしょう。プレイヤーは総督(ガバナー)として、ローマの威光を知らしめるべく、あるいはケルトの文化と共存すべく、属州を統治することになります。しかし、実際のところ「面白い」のか、それとも「つまらない」のか、気になっている方もいらっしゃるはず。この記事では、いち早く寄せられた海外プレイヤーのレビューや感想、そしてゲームの概要をまとめて紹介いたします。
『Anno 117: Pax Romana』の主な特徴
まず、本作がどのようなゲームなのか、その特徴を見ていきましょう。結論から言えば、本作はシリーズの伝統である奥深い都市建設と経済のマネジメントを継承しつつ、ローマ帝国という設定を活かした新たな要素が盛り込まれています。
プレイヤーの選択が、市民や属州の未来を大きく左右する点が強調されています。皇帝の要求に応え続けるのか、それとも民の暮らしを優先するのか。外交や交易で平和的に発展させるか、軍事力で周囲を征服するか。ケルトの文化を尊重するか、ローマの伝統を徹底させるか。こうした総督としての決断が、あなた自身の物語を形作っていきます。
- 壮大な都市建設
圧倒的なディテールで属州を発展させることが可能です。闘技場で響き渡る何千もの歓声や、街角で犬を追いかける子供たちなど、生き生きとした都市の様子が描かれます。 - 2つの異なる属州
ローマ文化の中心地である「ラティウム」と、ケルトの神秘的な湿地帯「アルビオン」という、対照的な環境が用意されています。どちらを選ぶかで、プレイスタイルも大きく変わってくるでしょう。 - ローマ帝国の総督体験
理想の都市を築き、皇帝の果てなき要求と民の暮らしの間でバランスを取りながら、都市を繁栄へと導くことが求められます。
このように、圧倒的な自由度とスケール感で、ローマ時代の総督体験に没入できる作品となっているようです。
良い評価:「Anno」ファン待望の新作!
ゲームプレイ自体については、肯定的なレビューが多く寄せられています。特にシリーズのファンからは、「Anno」に求めていたものが詰まっているという点で高く評価されている模様です。
「Anno」シリーズの核となる面白さは、複雑な生産チェーンを構築し、住民のニーズを満たしていくパズル的な都市運営にあります。本作はその点をしっかりと押さえているようです。あるレビューでは、「このゲームはまさに『Anno』ファンが望んでいたものだ。従来のゲームプレイはそのままに、新鮮さを感じさせる多くの新機能や追加要素が盛り込まれている」と評価されていました。
また、ゲームの快適性やUI(ユーザーインターフェース)についても言及があります。「ゲームは素晴らしいし、動作も快適だ。合理化されてはいるが、戦略性が失われるほど単純すぎない。UIや入力(コントローラーでもマウス/キーボードでも)は素晴らしい」という声もあり、ストレスなくプレイに集中できる設計になっていることが伺えます。
シリーズの伝統を守りつつ、新たな舞台で新鮮な体験を提供するという、ファンにとって理想的な進化を遂げている可能性が高いでしょう。
賛否両論?:Ubisoft Connect(ランチャー)への不満
一方で、ゲーム内容とはまったく別の部分で、大きな不満が噴出しています。それは、Ubisoft Connect(旧Uplay)というサードパーティ製ランチャーの存在です。
Steamなどのプラットフォームで購入した場合でも、ゲームをプレイするためにはこのUbisoft Connectを起動し、アカウントを連携させる必要があります。これが多くのプレイヤーにとってストレスの原因となっているのです。この仕様に対する不満の声は非常に多く、レビュー欄を荒らす「レビュー爆撃」の一因にもなっている様子。
- 「ゲーム起動時にUbisoft connectが問題を起こしている」
- 「なんで2025年にもなってUbisoft connectが必要なんだ?」
- 「Steamでダウンロードしたら、常に問題を起こすサードパーティ製アプリなしでプレイできるべきだ」
皮肉なことに、このランチャー問題を厳しく批判しているプレイヤーの多くが、「ゲーム自体は素晴らしい」と付け加えている点です。あるプレイヤーは、「Ubi-Connectには文句があるし、大嫌いだ。でも、ゲームは素晴らしい。その煩わしさに目をつぶれるなら、楽しめるはずだ」とコメントしていました。ゲームの品質は高いものの、起動に至るまでのハードルが評価を下げている、非常にもったいない状況と言えます。
補足:AI生成コンテンツの使用について
開発元は、本作におけるAI生成コンテンツの使用について情報を開示しています。近年、ゲーム開発におけるAIの利用はデリケートなトピックでもあるため、透明性を確保する目的があるのでしょう。
開発者ノートによれば、「ゲーム内アセットの一部を作成するためにAIツールが使用されました」とのことです。ただし、これには続きがあります。「すべての場合において、最終的な製品は私たちのチームの技術と創造的なビジョンを反映しています」と補足されており、AIが生成したものをそのまま使用するのではなく、あくまで開発チームの厳格な監修と仕上げ作業を経ていることが強調されています。
この開示は、AI技術を開発の補助として効率的に活用しつつも、最終的な品質は人間のクリエイターが担保するという姿勢を示しているものと受け取れます。
まとめ
『Anno 117: Pax Romana』のレビューや感想をまとめると、「ゲーム自体は非常に面白く、Annoファンの期待に応える高品質な都市建設シミュレーションである」という評価でほぼ一致しているようです。
ローマ帝国という魅力的な舞台設定、奥深いゲームプレイ、快適なUI、そして「ラティウム」と「アルビオン」という異なる環境での挑戦など、プレイヤーを夢中にさせる要素が詰まっています。シリーズの伝統的な面白さをしっかりと継承しつつ、新鮮な体験を提供してくれることでしょう。
しかし、唯一にして最大の懸念点が、Ubisoft Connectランチャーの存在です。ゲームの面白さとは関係のない部分でのストレスであり、この一点を許容できるかどうかが、本作の満足度を左右する大きな分かれ道となりそうです。購入を検討されている方は、この「ランチャー問題」を認識した上で判断することをおすすめします。
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