下水道のネズミとなって小さなモンスター「Morsel」たちを集め、危険な世界へ飛び出していく新作ローグライト『Morsels』。独特でアーティスティックな見た目が目を引きますが、ゲームプレイの奥深さはどうなのでしょうか。
トビー・ディクソンが手掛けるユニークなビジュアルとサウンドに惹かれて購入を検討しているものの、実際にプレイした人の感想が気になるという方も多いはずです。
そこで今回は、実際に遊んだ国内外のユーザーレビューを徹底調査し、本作の魅力や賛否が分かれるポイントをまとめました。「雰囲気ゲー」で終わっているのか、それとも噛めば噛むほど味が出るスルメゲーなのか、購入前の参考にしてみてください。
Morselsはどんなゲーム?
『Morsels』は、下水道に住むネズミが不思議な存在「ファットバーグ」の導きにより、小さなモンスター「Morsel(モーセル)」に変身する力を得て戦う、トップダウン視点のローグライトアクションゲームです。
プレイヤーは様々な能力を持つMorselたちを集め、それらを自由に交代させながらステージを進んでいきます。敵は意地悪なネコたちで、彼らの支配に立ち向かうのが主な目的です。各Morselは病気にかかったり、逆にパワーアップしたりと状態が変化し、戦略的なローテーションが求められます。
また、本作の特徴として、説明を最小限に抑えた「ディスカバリー(発見)」要素が挙げられます。何が起こるか分からないカオスな状況下で、手探りでアイテムや能力の効果を理解していく過程もゲームプレイの一部となっています。隠しレベルやボーナス要素も豊富で、独特のアートスタイルと共に不思議な世界観を堪能できる作品です。
Morselsの面白い点
多くのプレイヤーが口を揃えて絶賛するのは、やはりその圧倒的なビジュアルとサウンドのクオリティです。具体的にどのような点が評価されているのか見ていきましょう。
- 唯一無二のアートスタイルとサウンドトビー・ディクソンによるピクセルアートは「美しい」「素晴らしい」と絶賛されています。グロテスクさと可愛らしさが同居したキャラクターや、独特の雰囲気を持つ背景美術は一見の価値あり。音楽も非常に評価が高く、没入感を高めてくれます。
- カオスでエキサイティングな戦闘画面内で様々なことが同時に起こるカオスな戦闘は、ハマる人にはたまらない中毒性があります。何が起こるかわからないワクワク感や、手探りで攻略法を見つけていく冒険心が刺激されるという声もありました。
- 探求心をくすぐるミステリアスな作り最近のゲームのような親切すぎる説明を廃し、プレイヤー自身に発見させるスタイルを評価する声もあります。『Hades』のようなビルド構築重視のゲームとは異なり、カオスなサンドボックスの中で試行錯誤する楽しさが、本作ならではの魅力として挙げられています。
とにかく「雰囲気」や「世界観」に浸りたい人、そして説明書を読まずに手探りで遊ぶのが好きな人にとっては、非常に魅力的な体験となるでしょう。
Morselsのダメ・つまらない点
一方で、ゲームプレイのバランスやシステム面に関しては厳しい意見も見受けられます。特にローグライトとしての完成度を求める層からは不満の声が上がっています。
- 説明不足による混乱とストレス能力やアイテムの効果に関する説明が極端に少なく、何が起きているのか理解できないままゲームが進んでしまうことがあります。「ラスボスが突然豆腐になった」など、意図不明な現象に戸惑うプレイヤーも。これを「発見」と捉えられない場合は、単なるストレス要因になりがちです。
- 視認性の悪さアートスタイルが独特すぎるがゆえに、敵と味方、ダメージ床と安全地帯の区別がつきにくいという指摘があります。画面がごちゃごちゃしていて、何が自分にダメージを与えているのか分かりにくい点は、アクションゲームとしてマイナスポイントと言えるでしょう。
- ビルド構築の楽しさが薄いキャラクター(Morsel)を強制的にローテーションさせるシステムのため、一つのキャラクターを育て上げる喜びや、特定のビルドを完成させる達成感が薄いと感じるユーザーもいます。「Morselの種類が少ない」「あまり強く感じられない」といった声もありました。
- 理不尽な制限時間やバランス一部のプレイヤーからは、時間制限イベント(タイムアウト)が理不尽でゲームのテンポを損ねているという意見も出ています。また、1回目のプレイであっさりクリアできてしまうなど、難易度調整が大味である点も指摘されています。
「見た目は最高だが、中身が伴っていない」と感じるプレイヤーも一定数いるため、ゲームプレイの快適さや戦略性を重視する人は注意が必要です。
まとめ
『Morsels』は、トビー・ディクソンの芸術的なピクセルアートと素晴らしい音楽で彩られた、雰囲気抜群の作品です。不思議でグロテスクな世界に迷い込み、手探りで冒険を進める「体験」そのものに価値を見出せる人には、強くおすすめできるタイトルです。
しかし、ローグライトゲームとしての高い戦略性やリプレイ性、洗練されたバランスを期待すると、肩透かしを食らう可能性があります。「説明不足」を「ミステリー」として楽しめるかどうかが、評価の分かれ目となるでしょう。
こんな人におすすめ
- トビー・ディクソンのアートや独特なピクセルアートが大好きな人
- 雰囲気の良いゲームや、優れたサウンドトラックを楽しみたい人
- 説明されないことを手探りで解明していく過程にワクワクできる人
- カオスで予測不能なゲーム展開を楽しめる人
こんな人は要注意
- 『Hades』や『The Binding of Isaac』のような洗練されたビルド構築やリプレイ性を求める人
- ゲームのルールやアイテム効果は明確に説明してほしい人
- 視認性の悪さや、理不尽な要素にストレスを感じやすい人
ビジュアルと雰囲気に全振りしたような尖った作品ですので、自分のプレイスタイルに合うかどうか、よく検討してから手に取ることをおすすめします。
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