Farthest Frontierは、中世を舞台にした街づくりシミュレーションゲームです。プレイヤーは、既知の世界の果てにある手つかずの荒野にたどり着いた入植者たちのリーダーとなります。このゲームの最大の特徴は、単に建物を建てて街を大きくするだけではなく、「生存(サバイバル)」の要素が非常に色濃い点にあります。木材や石といった基本的な素材の収穫から始まり、狩りや釣り、そして非常に詳細な農業システムを駆使して食料を確保しなければなりません。さらに、住民が消費するためのアイテムや、街を守るための武器や防具をクラフトする多層的な経済システムも備わっています。厳しい環境、病気(赤痢、コレラ、ペストなど)、そして外部からの脅威(略奪者)と戦いながら、小さな集落を賑やかな都市へと発展させていくことが目標です。戦闘を好まないプレイヤーのために、脅威をオフにできる「平和主義者モード」も用意されています。
Farthest Frontierの魅力・面白いと評価されるポイント
Farthest Frontierが「面白い」と高く評価されている主な理由は、その圧倒的な「詳細さ」と「やりごたえのある難易度」にあります。特に、他の街づくりゲームと比較しても群を抜いて複雑な農業システムや、リアルなリソース管理が多くのプレイヤーを魅了しているようです。発展の段階に応じてゲームの焦点が変わっていく点も、飽きさせない要素として挙げられています。具体的に評価されているポイントを見てみましょう。
- 超詳細な農業システム
本作の農業は、ただ種をまくだけではありません。12種類もの作物にはそれぞれ異なる成長特性があり、土壌の肥沃度を維持するための「輪作」を組む必要があります。熱や霜害を避け、病害の蓄積を防ぐなど、現実の農業に近いレベルでの計画性が求められるのです。雑草や岩を取り除き、土壌組成を調整していく作業は、このゲームの大きな柱の一つとなっています。 - 奥深いリソース管理と経済
食料一つとっても、栄養バランスが偏ると住民が壊血病になるなど、管理すべき項目が非常に多いです。住民はリアルタイムで生活し、遠くの職場から街へ素材を運び、加工していきます。道路を整備し、荷馬車を導入して物流を効率化し、食料の腐敗にも気を配る必要があります。中盤以降は、交易で不足品を補い、余剰品を売って利益を出す金策も重要になります。 - やりごたえのある防衛要素
街が繁栄してくると、略奪者による襲撃が始まります。これが単なるおまけではなく、木製の柵から石の壁へと防備を固め、塔や兵舎を建設し、兵士を育成・装備させる本格的なものとなっています。終盤には、いかに効率的なキルゾーン(隘路)を作り、敵を迎撃するかというタワーディフェンス的な楽しさがあり、これが大きなモチベーションになっているという声も多いです。 - 美しいグラフィックと雰囲気
リアルで硬派なグラフィックも好評で、発展していく自分の街を眺めているだけでも満足感が得られます。家畜が元気に育ち、大量の食料が供給されていく様子は、苦労した分だけ格別の喜びがあるようです。
Farthest Frontierの残念な点・つまらないと感じる可能性
多くの魅力がある一方で、Farthest Frontierには「つまらない」あるいは「おすすめしない」と感じさせる可能性のある、いくつかの重大な問題点も指摘されています。その多くは、正式リリース(バージョン1.0)となった現在でも残る「バグ」と、「バランス調整の甘さ」に集中しています。特に、ゲームの快適性を損なう問題が散見されるようです。購入前に知っておくべき注意点は以下の通りです。
- 深刻なバグの存在
バージョン1.0になっても、ゲームの進行に影響を与える可能性のあるバグが複数報告されています。例えば、「交易所が機能しなくなり商人が来なくなる」「家畜が屠殺できなくなり無限に増殖する」「セーブして再開すると人口が激減する」「セーブデータが上書きされて消える」といった、致命的になりかねない問題が挙げられています。 - テンポを損なう新システム
正式版で導入された「技術ツリー」が、必ずしも好意的に受け止められていません。解放に非常に時間がかかるため、ゲームのテンポを悪化させており、「プレイ時間のかさ増し」と感じるプレイヤーもいるようです。アーリーアクセス版で最初から使えた建物がロックされていることに、もどかしさを感じるという意見も見受けられます。 - 高い難易度と不親切な説明
本作は管理すべきリソースが非常に多く、害獣や侵略者の存在もあって、他の街づくりゲームと比べても難易度が高い傾向にあります。しかし、ゲーム内のチュートリアルは十分とは言えず、特に街の発展に重要な「好適度システム」が初見では理解しにくい、という指摘があります。 - 調整不足の戦闘バランス
防衛要素は魅力の一つですが、戦闘のバランスが大味だと感じる人もいます。特定の敵が異常に強すぎるなど、理不尽さを感じる場面もあるようで、この点については今後の調整が待たれます。
まとめ:Farthest Frontierはどんな人におすすめ?
Farthest Frontierは、結論として「Banished(バニッシュド)に代表されるような、リアルでハードコアな街づくり・サバイバルゲーム」を求めているプレイヤーに強くおすすめできる作品です。このジャンルが初めての人には、その複雑さと難易度の高さから、少し敷居が高いかもしれません。しかし、詳細な農業システム、複雑な物流(ロジスティクス)管理、そして手応えのある防衛要素は、このジャンルの愛好家にとってはたまらない魅力となるでしょう。
逆におすすめしないのは、手軽で簡単な街づくりを求めている人や、バグや荒削りな部分に強いストレスを感じる人です。現状では、安定したバージョンで快適に遊びたいのであれば、今後のアップデートを待つのも一つの選択肢かもしれません。
ゲームの核となる部分は非常に面白く、開発も意欲的であると評価されています。日本語Wikiなどで仕様を調べながら、じっくりと腰を据えて自分だけの辺境の街を築き上げたい、そんな挑戦意欲のある方にこそ試してほしいゲームです。
ゲームアプリ攻略ログ 
